六本木でナンパしたキャバ嬢とのヒモ生活

roppongi-keyaki-tsutaya
ハイ、メイト。
 
マネキンをスト高と間違える、伴だ。
 
街を強めに歩くキャバ嬢を見ると、無表情な感じがマネキンと被る。
 
俺がヒモとして関係を持っていた女性の一人も、そんな風に強めに街を歩く六本木夜系の子だった。
 
 
 

六本木の匂いを纏う彼女との出会い

 
俺が、マンションの玄関を出た瞬間、歩いていた彼女と目が会い、すぐに声をかけた。
 
「ちょっといいすか? 道に迷ったんですけど」
 
「えっ。びっくりしたー」
 
「ごめん。びっくりさせた」俺は笑いながら、肯定した。
 
「ってか、ここ家でしょ?」彼女は笑いながら言った。
 
「そうそう……方向音痴だからさ」
 
「はぁ? ナンパ? 家の前でするとか」彼女は呆れるように笑った。
 
「あぁ。俺もびっくりした。何かこの辺りで見たことないタイプだったから」
 
「何? 悪口?」
 
「まぁ、あんま似合わないよね。この辺り。いい意味で、かろうじて」
 
その日は、彼女をカフェに連れ出し、LINEを交換し、解散した。
 
何週間か連絡を取った後、彼女がメールで誕生日プレゼントをねだってきた。
 
俺がそれに対し、冷たく返すと、彼女は「今日会ってあげようと思ったのに」とメールを返してきた。
 
俺がさらに冷たく返すと、彼女は「会うの? 会わないの?」と少し立場を下げて聞いてきた。
 
そして俺たちはバーで待ち合わせることになった。
 
 
 

バーでのやり取り

 
「どこー?」俺は最寄り駅に到着し、彼女に電話口で尋ねた。
 
「あっ。ホントに来たんだ。帰ろっかなー」彼女は俺を見つけ、少しおどけた様子で言った。
 
「ふざけんなよ」俺の立場が少し下のまま、アポはスタートした。
 
聞き役に回ろうとする彼女だったが、酒が入り、ウィットを多めに会話すると、彼女はキャバ嬢としての自慢を話し始めた。
 
彼女は金庫に詰まった札束の山の写真を見せつけた。
 
彼女は、1億以上のキャッシュを持っていると、自慢した。
 
俺がそれに興味を示さないでいると、彼女はまた別の自慢をし始めた。
 
それをまた適当に聞き流す。
 
バーの中で手を繋ぐと嬉しそうに笑い、「この後どうする?」と尋ねてきた。
 
バー近くのホテルに二人で入り、彼女をゲットした。
 
 
 

彼女が与えたモノやコネ

 
俺の憧れのブランドの商品を彼女は集めていた。
 
その中の一つ、彼女がお客さんから貰った財布を俺に与えてくれた。
 
それをきっかけに俺は彼女のちょいヒモになった。
 
味を占めた俺は、自分の壊れた持ち物をわざと彼女の目に入る場所におき、彼女がプレゼントを与えるきっかけを作った。
 
その結果、ネックレス、ネクタイ、靴、スーツケースなどを貰うことができた。
 
また、彼女には色々な業界の偉い方を紹介してもらった。
 
しかし、与えてばかりの彼女は、俺が自分の知人を紹介しない事を不満に思い始めた。
 
何とかせねばと思った俺は、YASUさんとダッソーさんに助けを求めた。
 
そして、ナンパ師3人と夜系女、4人での飲み会が深夜六本木にて開かれる事になった。
 
 
 

六本木の戦い

 
俺は六本木系女に詰め寄られていた。
 
「ねぇ、私に友達紹介してくれた事ないよね」
 
「えっ……あぁ、タイミングがね」
 
「今、友達といたんでしょ? 紹介してよ」
 
「もう帰るらしいよ」
 
「じゃあ電話してよ。紹介してくれるまで、私帰らないから」
 
六本木ヒルズの近くで、彼女は足を止めた。
 
彼女は俺と目線を合わせないようにして、イライラした雰囲気だけを伝えた。
 
彼女とちょいヒモ生活をすることにメリットを感じていた俺は、機嫌を直すため、YASUさんとダッソーさんにLINEで連絡を取った。
 
「なんか一緒に飲みたいって聞かないんですけど……」
 
「大丈夫っすよ」
 
「どこか店入っておいてもらえますか? 三十分くらいで帰る感じでお願いしたいです。金払っとくんで一杯ずつ飲んで帰ってもらえれば」
 
「了解っす」
 
「ナンパの知り合いはまずいんで、合コンとか仕事で出会った知り合いって事にしてもらえませんか?」
 
「オッケーです」
 
彼女に知人を紹介できる事を伝えると、再び歩き出した。
 
知り合いのナンパ師にしょぼい姿を見せないように、彼女の機嫌を直してから、待ち合わせ場所に向かおうと少し遠回りして、目的地に向かった。
 
六本木六丁目の交差点から、六本木の交差点に向けて彼女と歩いた。
 
前から、見覚えのある顔がやってきて、女性をナンパした。
 
YASUさんだ。俺は慌てて、彼女の視線をずらそうとした。
 
「ちょ、ちょっと……あれあれ。こっち見てみ」ナンパで鍛えたはずのメンタルは、この時ばかりは全然役に立たず、馬鹿ストレートに彼女の視線を移すことしか出来なかった。
 
「ねぇ、なんか今日変だよ。そんなに私を知り合いに合わせるのが嫌?」彼女は動揺している俺を気持ち悪がった。
 
彼女の視線を不器用にも別の方向にやった直後、別の男が女をナンパする姿が目に入った。
 
ダッソーさんだ。マンガのような最悪な状況にもはや笑えてきた。彼女はその俺の笑顔を見て、また俺を気持ち悪がった。
 
何とかカフェに到着すると、そこにはさっきすれ違った二人のナンパ師が鎮座していた。
 
「あっ、どうも」彼らはいつも通り、柔らかい雰囲気で挨拶をした。
 
「こんばんはー。初めましてー」さっきまで不機嫌だった彼女は、怒りをいとも簡単に抑え込み、笑顔で挨拶した。
 
「ども……すいません」彼女の変容ぶりに俺はさらに動揺し、一人緊張していた。
 
彼女は、俺と二人でいるときには考えられない位、よく喋った。
 
会話というより、俺がどんな人間なのか調べているようだった。
 
彼ら二人は俺が依頼した設定をしっかり守り、上手に対応してくれた。
 
確信を迫る彼女と、それをはぐらかすナンパ師、フワフワと宙に浮いたような会話が続いた。
 
約束の三十分が経つと、彼らはまた街に戻っていった。
 
夜の女とナンパ師の攻防が続いたが何とか乗り切った。
 
「あらかじめ三十分で帰ってほしいと依頼しておいて本当に良かった」と自分を称えた。
 
たった三十分がこれだけ長く感じたのはナンパを始め、人生が充実してから初めての経験だった。
 
少し機嫌を直した彼女と俺は家に帰った。
 
 
 

手玉に取っていたのは誰だったのか

 
「なんかいつもと違った感じが見れて、嬉しかったよ」
 
家に到着すると、彼女は今日の事を振り返りながら、セックスのためのエンジンをかけた。
 
その夜、彼女はいつもより俺の事を多く攻めて、激しく逝っていた。
 
その後も、彼女とは一年近く変わらない関係を続けた。
 
俺にとっては東京で最も長く関係が続いた女性だった。
 
ヒモという関係を除いても、彼女に魅力を感じていた俺だったが、色々な事情があり、いつか彼女とは別れなければと考えていた。
 
俺は仕事に加えて出版準備に追われ、彼女に沢山の時間を使えなくなった。
 
数週間前、惜しみながらも彼女に別れを切り出した。
 
意外にも彼女はあっさりと別れを受け入れ、俺から別れを切り出したとは思えないキラキラした笑顔で、最後に一つ質問した。
 
「そういえばさ、一年くらい前だっけ……あの時、紹介してくれた二人。本当はナンパの友達なんでしょ?」
 
すべてを見透かしたようなその勝ち誇った顔を俺は一生忘れられないだろう。
 

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